WordPressのサイトヘルス画面で突きつけられる「致命的な問題」の赤いマーク…心臓に悪いですよね。
特に「ページキャッシュが検出されましたが、サーバーのレスポンスはまだ遅いです」という警告。これ、キャッシュプラグインを入れただけでは消えない「厄介者」として有名です。
今回は、プラグインを使った解決法に加え、それでも直らない時に疑うべきサーバーサイドのボトルネックについて解説しますので、ぜひ参考にしてくださいね
① WP Optimizeのキャッシュ設定を見直し、プリロードとGzip圧縮を有効化してキャッシュ生成を確実に実行する
この手のエラー解消でおすすめなのが『WP Optimize』プラグイン。その「キャッシュ設定」をまずは再点検します。
以下の設定がONになっているか確認してください。
- ページキャッシュを有効化
- プリロード(Preload)をON:ユーザーがアクセスする前にキャッシュを生成しておく機能。これがないと「最初のアクセス」が遅いままです。
- Gzip圧縮:サーバーからブラウザへ送るデータを圧縮します。
②プラグインより強力な「サーバー機能」のキャッシュを利用し、PHP処理自体をスキップさせる
もし、『Xserver』や『ConoHa WING』などの最近の高機能サーバーを使っているなら、プラグインよりもサーバーパネル側の設定を優先すべきです。2025年現在、多くのレンタルサーバーには「サーバーキャッシュ」や「アクセラレーター」機能が標準装備されています。WordPressプラグインはPHPを通して動きますが、サーバー機能はPHPが動く手前で処理を返すため、圧倒的に速いです。
| Xserver | 「Xアクセラレータ Ver.2」をONにする |
|---|---|
| ConoHa | 「コンテンツキャッシュ」をONにする |
サーバー側でキャッシュを効かせるなら、WP Optimizeのページキャッシュ機能はあえてOFFにする勇気も必要です。相性問題による「激重」現象を回避できますよ。
③データベースのクエリ遅延を疑い、Object Cache(Redis/Memcached)の導入を検討する
「ページキャッシュはある。でも遅い」この矛盾の正体は、データベース(DB)の応答速度にあることが多いです。
特に、複雑なクエリを投げる動的要素が多いサイトでは、HTML生成前のDB参照で時間を食っているケースが大半でしょう。
ここで役立つのがオブジェクトキャッシュ。
- Redis(レディス)
- Memcached
WP Optimizeと併用する場合は、Redis連携機能を持つプラグイン(例:Redis Object Cache)を別途導入し、役割分担させるのがベターです。
④そもそもの「測定誤差」を排除するため、TTFB(Time To First Byte)を外部ツールで計測し直す
最後に、意外な落とし穴をひとつ。実は、WordPressのサイトヘルス機能自体が、自身のサーバーへのループバック接続に失敗して「遅い」と誤診しているケースがあります。
管理画面の警告だけに踊らされず、客観的な数字を見てみましょう。
- PageSpeed Insightsで計測
- GTmetrixで計測
サイトヘルスの警告はあくまで「目安」。外部ツールで問題なければ、過剰に反応して設定をいじくり回す必要はありません。


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