今回は、レンタルサーバー CPIのシェアードプラン「ACE01」 で WordPress を新規インストールしようとした際に直面しがちな、厄介なエラーとその解決策について解説します。
突然 「データベース選択不可」 というメッセージが表示され、インストールが先に進めなくなって、思わず「あれ?」と立ち止まってしまった経験があるかもしれません。
この問題は、CPIサーバーのデータベース設定に関する特定の仕様を理解すれば、一発で解決可能です。本記事では、2025年現在の情報に基づき、エラーの原因と、具体的な対処法を分かりやすくお伝えします。
【エラーの原因】なぜ「データベース選択不可」になるのか?
このエラーの根本原因は、データベースホスト名の指定方法にあります。
一般的に、多くのレンタルサーバーでは、WordPressのコア設定ファイルである wp-config.php 内で、データベースホストとして localhost または単純な IPアドレス(例: 127.0.0.1)を指定すれば、MySQLサーバーへ接続できます。
しかし、CPIサーバーのACE01プランでは、セキュリティやインフラ構成の都合上、ホスト名に加えて特定の「ポート番号」を明示的に指定する必要があるのです。
これが抜け落ちていると、WordPressはMySQLサーバーへ正しく通信を確立できず、その結果「データベース選択不可」というエラーメッセージが画面に表示されてしまうということですね。
【解決策】DBホスト設定に「ポート番号」を追記する
この問題を解消する手順は、非常にシンプル。WordPressのインストール時に設定するデータベースホスト名に、MySQLのポート番号を追記してあげましょう。
①サーバーのMySQLポート番号を確認
まずは、ご自身の契約しているCPIサーバーが使用している MySQLのポート番号 を突き止めます。- CPIコントロールパネル にログインします。
- 通常、「お客様情報」や「技術情報」といったセクションに進みます。
- 「プログラムのパスとサーバーの情報」ページなどを参照し、「バージョン情報」に記載されている MySQLのポート番号(例: portXXXX) を確認してください。
ポート番号は 4桁 の数字であることが多いです。これを正確に控えておきましょう。
②wp-config.php ファイルを編集する
WordPressのインストールプロセスで、すでに wp-config.php ファイルを作成している、あるいは手動で設定を進めている場合は、このファイルをテキストエディタで開いて修正します。wp-config.php 内にある、データベースホストを指定している以下の記述を探します。
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1 2 3 4 |
/ * MySQL のホスト名 */ define('DB_HOST', '127.0.0.1'); // 通常のIPアドレス指定 |
この 127.0.0.1 の箇所を、「IPアドレス:ポート番号」 の形式に書き換えてください。
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1 2 3 4 |
/ * MySQL のホスト名 */ define('DB_HOST', '127.0.0.1:XXXX'); // XXXXは手順1で確認したポート番号 |
この修正作業が完了したら、wp-config.php を上書き保存し、サーバーへアップロードし直します。
③wp-admin/setup-config.php からインストールする場合
FTPソフトなどでファイルをアップロードした後、ブラウザで /wp-admin/setup-config.php にアクセスし、WordPressの初期設定画面からインストールを試みるケースもあるでしょう。この場合、画面上に表示される「データベースのホスト名」の入力欄に、先述の 127.0.0.1 ではなく、「IPアドレス:ポート番号」 の形式で値を入力すれば、次のステップへ進み、正常にインストールが完了するはずです。
このひと手間を加えるだけでエラーが消え去り、ストレスなくWordPressの導入が可能になるはずです!
【まとめ】CPIサーバーでのWordPress導入成功への道!
CPIサーバーのACE01プランで「データベース選択不可」エラーが出た場合の対処法をまとめます。| 項目 | 修正前 (エラーの原因) | 修正後 (正しい設定) |
|---|---|---|
| 設定値 | define('DB_HOST', '127.0.0.1'); |
define('DB_HOST', '127.0.0.1:XXXX'); |
| ポイント | IPアドレスのみを指定していた | IPアドレスとMySQLポート番号をコロン : で接続 |
| エラー状況 | データベース選択不可 | 正常にインストールが可能になる |
CPIのような独自性の高いサーバー環境では、一般的なサーバーとは異なる特定のルールが存在することがあります。今回のポート番号指定もその一例です。


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